格差社会の深刻化はどこまで広がるのか

農村部の問題

中国の抱える問題には、格差社会も挙げられます。
近代中国の発展においてまず裕福になったのはインフラを備えた東部や沿岸部であり、それに続いて上海や北京といった大都市でした。
内陸部では所得や労働賃金以前に未だに環境にも配慮されないような生活水準の人たちも多く、裕福層と貧困層との格差の幅はアジアの国々の中でも特に大きいといえます。
この問題は戸籍制度の変更に伴う農民の移民を認めたことにも発端があります。
制度を利用して内陸部の農民たちが工業地区に出稼ぎに行ったのはいいのですが、そのために農業は放棄され農村部はスラムと化してしまったのです。

今後の中国

かつての日本もそうであったように、経済成長はさまざまな弊害を生み出します。
その一つが環境の汚染です。
中国では今でもエネルギー源の多くを石炭に依存していますし、クルマの増加に伴う排気ガスのせいなどで大気は汚れる一方です。
さらに工業排水による水質汚染による健康被害も少なくありません。
もちろん政府としても対策を講じてはいますが確たる手段を打つこともできず、また経済の発展のために厳しく規制することもできないジレンマに陥っているといえるでしょう。
また、何といっても世界一の人口を誇る国ですから食糧問題は非常に重要な点です。
国土は広いので農作物の確保は難しくないように思われがちですが、気候の不順と農地として使用することのできない土地も大きいのです。
前述したような農村の荒廃などもあり、中国の食料自給率は年々悪化しているのが実情です。
このまま地球の温暖化が進んでいけば中国の多くの土地が砂漠となり作物が取れなくなってしまうのは必至、そうなれば中国は飢餓状態に陥ってしまうかもしれません。