全人代のとてつもない強い力

中国憲法における国の最高機関は「全国人民代表大会」です。
これは通称「全人代」と呼ばれ、中国にも存在する行政・司法・立法の三権の機関の上位に存在するもので、これらの三権を支配しているのです。
全人代は年に1度開催され、そこで国家主席の選出の他、法律、憲法の制定や改正などの国の重要事項が決定されます。
全人代を構成するのは、全国の省や管轄市、自治区、人民解放軍の代表者たちです。
かつての全人代はほとんど名目だけの存在で、ただ共産党の意向を反映させるための場でした。
そのため審議や会議が行なわれてもその結果は「満場一致」で終わるのが常でしたが、1980年代以降は改革開放により議案の可否を問うたり審議を長く行なうなどの変化が見られます。

共産党の移り変わり

中国といえば中国共産党をすぐにイメージする人も多いかと思いますが、実は中国総人口に対する共産党員の数はわずか数パーセントです。
つまり、一握りのエリートたちが国家の指導や全人代の委員、地方自治体の長の職に就いて多くの人民を支配しているのが実態なのです。
こういった状況は1949年に中華人民共和国が建国されて以来続いてきたのですが、近年は資本家の入党を認めるといったケースも見られ、大きな転換期にあると考えられます。
中国共産党は国土や組織、人民をすべてその勢力下に置く権力の象徴とされてきました。
ところが1980年代以降の改革・開放に伴う経済発展に関わり、党幹部によるさまざまな汚職問題が発覚し、その権威は失墜しているのが現状です。
さらに党内部における闘争もあり、その最たるものが「天安門事件」といえます。